不眠症

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つらい不眠症でお悩みですか?不眠症の対策や解消法を紹介していますので、ぜひご覧ください。

不眠症の市販薬

不眠症に効果があるとされる市販薬というのは、睡眠改善薬といわれています。ドリエル、ネオデイ、マイレスト、カローミン、ナイトール、グスリーP、おやすみーな、など様々な商品が出ています。それだけ、不眠症にお悩みの方がたくさんいるということになります。これらの市販薬は、抗ヒスタミン剤という成分により眠気を出しているのですが、実はこれは風邪薬を飲んだら眠くなるというのと同じ作用なのです。根本的にいわゆる睡眠薬とは全く成分が異なるので、睡眠改善薬は、あくまで軽度の不眠にしか効果がありません。

また、効果が弱いから大量に飲んでも大丈夫ということは全くありません。抗ヒスタミン剤は、そもそも他の薬にも使用されているように、眠気を出すためにある成分ではなく、眠気を出す効果もある、というだけにすぎません。用法・容量をきちんと守って使わないと思わぬ副作用にあってしまいます。たまに使うというのであれば問題ないかもしれませんが、どうしても眠れないのであればきちんと医師の診察を受ける方が良いでしょう。

産後不眠症

女性の方は、出産後に不眠症に悩まされる方が多くいるようです。それは、出産の前後でホルモンバランスが大きく変わってしまうために、自律神経のバランスが乱れてしまうことが原因になります。このような症状は一般的にマタニティーブルーと呼ばれ、誰にでも起こることです。そして、それほど長期間続くものではなく、産後3ヶ月くらいをピークにその後は少しずつ良くなっていきます。しかし、こうした事実を知らないと、自分自身の症状に焦ってしまうかもしれません。そうすると、マタニティブルーが悪化してうつ病になってしまうこともあります。

また、産後の不眠症の原因としては、育児の大変さというのも挙げられます。出産という一大イベントを終えた母親の体は非常に疲れている状態なのですが、赤ちゃんは母親の回復を待ってくれません。そうして育児に追われて肉体的にも精神的にも疲れが溜まっていくと、緊張感が抜けなくなりますます眠れなくなってしまいます。周囲の方が育児に協力してあげることで、肉体的にも精神的にも楽になるはずです。自分一人で抱え込まずに、きちんと協力をあおぐようにしましょう。

高齢者と不眠症

日本人は5人に1人が不眠症と言われていますが、60歳以上の高齢者に限定すると、3人に1人が不眠症だと言われます。本来、高齢者の睡眠時間が減るということは自然なことで何の問題もありません。まず、高齢者というのはどうしても日中の活動量が減ります。そのため、疲労回復のための睡眠というのは若いころよりも減って当然ですので、単に睡眠時間が減るだけでは不眠症ではありません。しかし、日中の活動が減ることによって、日中の体温も低くなりがちです。人間は、体温が下がる過程でメラトニンという睡眠を促すホルモンが多く分泌されるのですが、日中の体温があまり上がらないことで体温があまり下がらなくなります。そのため、メラトニンの分泌量が減って寝つきが悪くなります。また、単に日中にやることがなくて昼寝をしてしまうということもあります。

不眠に直結する病気としては、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、周期性四肢運動障害などがありますが、これらの病気は高齢者ほど多いです。その他にも、頻尿によって夜中に目が覚めてしまったり、さまざまな体の不調が眠りを妨げてしまうことがあります。

更年期と不眠症

女性の更年期にはさまざまな障害が生じますが、その中には不眠症も挙げられます。卵巣の衰えによって、早朝覚醒や眠りが浅くなることが多くなります。また、手足の冷えで眠れなかったり、夜間に急なのぼせや寝汗で目を覚ましてしまうこともあります。更年期障害では、精神的にも不安定になります。そうした精神面の影響も重なると、不眠症がかなり強くなってしまうことがあります。

一方、更年期にも今までと同様の睡眠がとれているというデータもあります。しかし、それでも眠れていないという意識を持ってしまうようです。それは、1つは更年期を境に女性ホルモンが減少し、眠りに対する欲求が高まることが原因と考えられます。女性ホルモンには、多少の不眠に耐えられるように心身の抵抗力を高めてくれているのです。また、若いころと比べて睡眠時間が短いことが自然であるにも関わらず、今までの睡眠時間が取れないと眠れていない、と思い込んでしまうこともあるようです。

不眠症と手足の痙攣

不眠の原因の1つに寝ているときに手足が痙攣してしまうというものがあります。これは、周期性四肢運動障害という病気の可能性があります。周期性四肢運動障害というのは、寝ているときに手足の痙攣や、痙攣までいかなくてもピクピクするというのが症状です。自分の意志とは無関係に体が動いてしまうことを不随意運動と言い、この不随意運動が睡眠中に手足に連続して起きてしまうのです。加齢と共にこの病気の方は増えていき、中高年に多い病気です。深夜睡眠ポリグラフ検査を行うことでこの病気ははっきりと診断されます。痙攣は、眠りの浅いときに多くみられます。

周期性四肢運動障害では、その手足の痙攣のために眠りが妨げられ不眠症にもなってしまうのです。なお、眠りが浅くなっているものの目が覚めることがない場合には、手足の痙攣が起きているという自覚症状がない場合もあります。手足の痙攣が不眠の原因ですので、睡眠薬を服用したとしても不眠症は解消されません。周期性四肢運動障害の症状に合わせた治療が必要で、痙攣が抑えられれば、不眠症も解消されるでしょう。

不眠症と高血圧

不眠症というのは高血圧に直結しています。また、若い人や高血圧の方は、比較的多少の睡眠不足でも高血圧にはなりにくいのですが、中年では睡眠不足だと非常に高血圧になりやすくなっています。男女差もあり、女性の方が男性よりも睡眠不足が結びつきやすくなっています。しかし、この男女差については、男性が睡眠不足に強いというよりは、喫煙、飲酒、ストレスなど、睡眠不足以外の高血圧の原因が女性よりも多いために、睡眠不足だけの影響が弱かったものと考えられています。

不眠症が高血圧に繋がってしまう理由は、睡眠不足となることで交感神経の働きが活発になり、体が興奮状態である時間帯が多くなります。そうすると、心臓の働きが強まり、また、血管が収縮するので血圧が高くなるのです。また、不眠症というのはストレスが原因であることも多く、不眠症であることもストレスの原因となります。ストレスというのも体を興奮させるもので、血圧を高くします。さらにストレスが溜まっていると、人間は塩分の多い食べ物を好むようになり、塩分も高血圧のもとになってしまうのです。

このように、不眠症は多角的に高血圧の原因となってしまうのです。高血圧は動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などの原因となる症状ですので、不眠症には適切な治療を心がけましょう。

季節と不眠症

季節というのは、睡眠と密接な関係があります。そのため、季節ごとに不眠症になりやすい、もしくはそう感じてしまうことがあります。まず、人間の体内時計というのは、日照時間に大きく影響をうけます。そのため、自然と冬には睡眠時間が長くなり、夏には睡眠時間が短くなります。このことを自覚していないと、夏場に眠れない、不眠症になってしまったと思い込んでしまうことがあります。

また、日照時間の変化と気温の変化にはタイムラグがあります。日照時間のピークは6月ですが、気温のピークは7月か8月でしょう。日照時間の短い時期、寒い時期も同様のタイムラグがあります。しかし、現代社会では日照時間よりも気温などの気候に合わせて生活リズムを作る傾向にあります。そのため、たとえば8月、9月というのは少しずつ体が長い睡眠時間を欲してくるのですが、まだまだ暑いため生活リズムを変えようとはしません。そうしているうちに体内時計が狂ってしまい不眠症になるということがあります。

気温の変化の季節、いわゆる季節の変わり目も不眠症になりやすい時期です。それは、体温調節などがうまくいかなかったり、寝具の調整がうまくいかなったりすることにより、寝つきが悪くなってしまったり、眠りが浅くなってしまうのです。

早寝早起きのススメ

最近では24時間営業のお店やテレビの深夜番組の影響もあって、生活様式が変化し、夜型人間が急増しています。ここ20年あまりの期間に、日本人の平均起床時間が30分近くも遅くなっているといわれています。夜型生活が身について、年々遅起き化が進んでいるのです。

しかし、人間本来の体の仕組みは数十年で変わるということはありません。睡眠と覚醒のリズムをつくる担い手として「自律神経」というものがあります。この自律神経は、体を必要に応じて活発に活動させる交感神経と、休養させる副交感神経があります。普通、夜間は副交感神経が強くなり、体はリラックスして眠くなります。明け方近くになると、交感神経が活発になり、体温や血圧が上昇して目覚めに至ります。ですが、この生体リズムを無視して夜中まで起きていると、夜遅くまで交感神経が休息できないので、そのうちに自律神経の切り替えがスムーズにできなくなってしまうのです。

自律神経の乱れは、不眠症を引き起こすだけなく、自律神経失調症やうつ病、内蔵機能低下による胃腸障害などの様々な病気を招く原因となります。

これらの症状に対しては、規則正しい早起きな生活にすることで改善することが可能です。副交感神経と交感神経が切り替わるのが午前5時ごろなので、この時間帯に起床すれば、肉体的にも精神的にも健康になることができます。

急に朝5時起床に変えるのは難しいかと思います。なので、起床時間を30~1時間ずつ早め、それを1周間続けてみてください。次の週は更に30分~1時間ずつ早めて、徐々に5時起床に近づけるのです。

不眠症の人や夜ふかし族の人が早く寝ようとしても、なかなか寝付けないかもしれません。その場合には、無理に寝ようとするより、決めた時間に起きることを徹底するようにしましょう。

実際に朝早型にすると気持ちがいいものです。例えば、自分の好きな趣味に興じるにしても、日中の仕事で疲れた体と脳を夜中に無理やりに働かして行なうよりも、朝早く起きてまだ心身ともストレスを受けていない状態で行なうのでは全く充実感が違います。世の成功者と言われている人の多くは、朝4~5時に起床する朝方生活をしているとよく聞きます。そして、重要な仕事こそ心身ともに充実している朝にこなしているそうです。早起き生活にすることで、不眠解消だけでなく、プライベート及び仕事も充実したものにすることができます。

ストレスや緊張が原因の不眠症

ストレスや過緊張、精神的外傷というのは不眠症の原因となります。翌日に大切なイベントを控えて緊張でなかなか眠れないという経験をした方は多いと思います。こうした特別な事情がある場合には、一般的には症状は一時的で、そのイベントが終わればすぐに症状も改善されるでしょう。

しかし、特別な事情がなくても、ストレスや過緊張によって慢性的な不眠症になってしまうことがあります。これは、真面目で几帳面な性格の方に多く、症状としては眠いのに眠れないというよりは、交感神経の昂ぶりにより、どんどんと目が冴えていってしまうようです。家に帰ってもなかなか仕事のことが頭から離れなかったりと、切り替えがうまくない方も多いです。

この不眠症を解消するには、やはりリラックスするのが一番です。アロマや音楽など試してみてはいかがでしょうか。また、こうした方はなかなか仕事を休んだりということもないかもしれませんが、思い切って長期の休みを取ってみるのも良いと思います。

不眠症に効くお茶

不眠症の場合、お茶を控えるというのが一般的な対応です。それは、お茶に多く含まれるカフェインには覚醒作用があり、眠りを遠ざけてしまうからです。そのため、お茶を寝る前に飲んでしまうと不眠症の原因になってしまうのです。しかし、お茶というのは緑茶や紅茶、ウーロン茶といったいわゆるお茶以外にも、さまざまな種類のお茶があり、中には不眠症の解消に効果のあるものもあります。

たとえば、ハーブティがそうです。特に不眠症に効果が期待できるのはカモミールやメリッサです。カモミールには神経の鎮静作用や、血行を促進する作用があります。メリッサにはけいれんや神経疲労を回復させる効果があります。また、アマチャヅル茶、カミツレ茶、サフラン茶、トウキ茶、ユーカリ茶、モリンガ茶なども不眠症に効果があります。モリンガ茶にはギャバという成分が多く含まれていて、ギャバには脳の興奮を抑えてくれる作用や、ドーパミン(覚醒作用のある物質)の発生を抑制してくれます。

音楽セラピー

音楽というのは、人間に様々な影響を与えますが、不眠症の改善も期待できます。クラシックやオルゴールなどの静かな音は、ほとんどの人の副交感神経を刺激し、リラックスさせる効果があります。クラシックの中には激しい音楽もありますが、モーツァルトは特にリラックスしやすいようです。モーツァルトの音楽の特徴は、3500ヘルツ以上の高周波が多く含まれていて、この高周波が副交感神経を効果的に刺激してくれます。さらに"1/f揺らぎ"というリズムが一般的に人間を癒すリズムなのですが、モーツァルトの音楽はこの1/f揺らぎを持っています。また、子守唄は世界各地に古くからありますが、これも副交感神経を刺激する音楽です。

逆に、テンポの速い曲調や、激しい音楽は交感神経を刺激してしまいますので、日中であれば問題ありませんが、就寝前には控えた方が良いでしょう。また、どんなに穏やかな音楽であったとしても、大音量では副交感神経よりも交感神経を刺激してしまいます。音量には十分に注意しましょう。

健康な体をつくる快眠ポイント

健康的な体をつくる快眠に関するポイントをまとめましたので、ご参考にください。

【健康的な体をつくる快眠ポイント】

①睡眠適正時間は人それぞれであること

適正な睡眠時間は、個人差が大きく、4~5時間で元気に活動できる人もいれば、9時間以上寝ないとねむけが強すぎて日常生活に支障がでる人もいます。前者を「ショートスリーパ(短時間睡眠者)」、後者を「ロングスリーパー(長時間睡眠者)」といいます。自分がどれだけ眠ると日中の活動量が増えるのかを把握する必要があります。

②寝る前にリラックスを心掛けること

眠ろうと意識すると焦りが出て眠れなくなります。なので、眠るための努力というものは存在しません。努力を始めた瞬間から眠りは遠ざかっていくものです。それより、難しいことは考えずにリラックスするようにしましょう。

③床につくのは眠くなってからにすること

体が寝る準備が整っていない時に、床に入っても寝付きが悪くなります。寝ようと思う20~30前は動きまわらずに、寝る準備を整えましょう。

④毎日、同じ時刻に起床すること

私達の睡眠・覚醒リズムや体温やホルモンなどの約24時間のリズムを「概日リズム」といいます。それを、明るさや食事、学校や仕事に出かけるなどといった生活環境因子に合わせて、調整して生活しています。この体内のリズムが崩れると、不眠の原因ともなってしまいます。リズムを崩さないように、できるだけ決まった時間に寝て、起きることが大切となってくるのです。

⑤朝起きたら日光を室内に入れ、夜の照明は控えめにすること

④で説明した「概日リズム」に影響するからです。ずれてしまった体内時計をリセットして社会的な時刻に合わせるためには、早朝の太陽光が効果的と言われています。

⑥規則正しい食事・運動する習慣をもつこと

不眠の問題だけでなく、健康な体を維持するには必須なことです。いい眠りを得るためには、ほどよい体の疲れが必要となります。

⑦昼間は午後12~2時頃の20分間行うこと

仕事疲れで能率が上がらない時には、昼間のこの時間帯に20分ほどの昼寝をすると効果的です。20分以上寝てしまうと、頭がボーっとして逆効果になりますので注意してください。

⑧眠りが浅いときには、睡眠時間を減らしてみること

翌日の日中に眠さを感じることになるかもしれませんが、その夜はぐっすりと質のよい眠りを得ることができるようになります。そうして、睡眠リズムを取り戻してください。

⑨激しいいびき、呼吸中止、足のぴくつきには注意!

「無呼吸症候群」「ムズムズ症候群」の恐れがあります。もしかしたら?と思う場合には、家族に寝ているところをチェックしてもらいましょう。

⑩充分に眠ったつもりでも日中の眠気が強いときには専門医に相談すること

寝ているので自分で気付かないが、激しいいびき、呼吸停止、足のぴくつき、といった異常がでているかも知れません。睡眠専門医ならば、多くのケーススタディをもっているので、その異変に早期に気づく可能性があります。

⑪睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもとと知ること

睡眠薬代わりとして飲むのはオススメできません。しょっちゅう飲んでいると耐性ができて、同じ量では酔えなくなるからです。飲み過ぎるとかえって寝付きが悪くなるし、アルコール依存症にもなってしまいます。

⑫睡眠薬は医師の指示で正しく使うこと

睡眠薬を処方されたら、すぐにでも結果を求めてしまいがちです。不眠症は風邪や腹痛を治すのとは違います。長い目で治療して行きましょう。結果を求めすぎて、勝手に薬の量を増やしたりするのは止めましょう。

運動の効果

不眠症の解消には運動が効果的です。運動で疲れると眠くなる、というのは誰もが経験したことがあるでしょう。しかし、人によっては疲れすぎて眠れない、というのも経験しているかもしれません。これはどちらも正しく、運動や疲れの質の問題です。

良い眠りを誘うためには、就寝時間の数時間前にウォーキングやストレッチなどで有酸素運動をすることがおすすめです。実は良い眠りを誘うのは、疲れではなく体温の変化なのです。人間は体温が下がっていく時に眠気を感じるようになっています。そのため、有酸素運動で適度に体温を上げると、数時間後にはその上がった体温が下がっていくことで眠くなるのです。就寝時間の直前では、体温が上がったままですし、早すぎれば就寝時間の前に眠気のピークが来てしまい、かえって生活リズムを崩してしまうかもしれません。

疲れすぎて眠れない、というのは主に交感神経の高ぶりが原因です。激しい運動をしてしまうとこうなってしまいます。眠りの要素というのは体温だけではありません。リラックスして、副交感神経が働いている状態が眠りやすい状態ですので、激しい運動は不眠症にとって逆効果と言えます。

不眠症とアルコールの関係

アルコールを飲むと良く眠れる、と実感している方は多いでしょう。確かに、寝つきが良くなるのは確かです。しかし、それが良く眠れているのかというと、そうではない場合がほとんどです。場合によっては、就寝前の飲酒の習慣が不眠症を引き起こしてしまうことがあります。

アルコールを摂取するとなぜ寝つきが良くなるのか、それはアルコールによって中枢神経の働きが抑制されてリラックスできるからです。しかし、アルコールによる中枢神経の抑制作用は、継続していくことで耐性が付いてしまいます。つまり、習慣化してしまうと、アルコールの摂取量を増やしていかなければいけないということです。それでは、なぜよく眠れているとは言えないのかというと、まずは体内でアルコールが分解されてできる物質であるアセトアルデヒドに毒性があるということが挙げられます。アルコールに強いかどうかというのは、実はアルコールの耐性というよりも、このアセトアルデヒドの分解能力の強さなのです。ただし、アセトアルデヒドの分解能力が強かろうと弱かろうと、寝ている間にこの毒性によって体は刺激を受けてしまいます。そのため、眠りが浅くなってしまうのです。さらに、アルコールにある利尿作用がさらに眠りの質を悪くします。場合によっては夜中に何度も起きてしまうかもしれません。

最も良くないのが、寝つきを良くするためにアルコールを摂取し続けてしまうことです。耐性がついてしまうので日々アルコールの摂取量を増やさなければいけないのですが、そうするとアルコール依存症になってしまう可能性があります。たまになら構いませんが、寝るためにアルコールを摂取するというのには十分に注意しましょう。

アロマで不眠症を解消

たった1日でも眠れないというのは非常につらいものですし、眠れないことがプレッシャーになって本格的な不眠症になってしまうことがあります。そうした体細工として、アロマを試してみてはいかがでしょうか。アロマにはリラックス効果などありますのでより眠りを誘ってくれます。不眠症の解消に効果があるアロマは、たとえば次のようなものです。

・ラベンダー
フローラル系の爽やかな香りで鎮静作用があり、ストレスを和らげてくれます。

・カモミール
少し香が強いのですが、感情の高ぶりを抑えてリラックスさせてくれます。

・マジョラム
刺激的な香りの中に甘さがあり、鎮静作用があります。

・オレンジ・スイート
柑橘系の爽やかな香りで、やすらぎを感じたり、リラックスすることができます。

・ネロリ
爽やかで甘い香りで、心配な心情を和らげてくれます。そのため、うつにも効果があると考えられています。


アロマは、専用のアロマポットやアロマランプなどもありますが、そうした器具を使わなくても大丈夫です。たとえば、湯船に数滴たらして使ったり、ハンカチなどに数滴たらして香りを漂わせたり、スプレー容器に水で薄めて入れて使うことで部屋に香りを漂わせるといった使い方があります。

ツボで不眠症を改善

不眠症は、一度なってしまうとなかなか改善しない辛い症状ですが、特にストレスや自律神経の乱れが原因の不眠症であればツボで症状の改善が見込めます。自分で刺激して効果が実感できるものもありますので、ぜひ試してみましょう。

たとえば、次のようなツボが不眠症に効果があります。

・安眠
その名の通り、安眠に効果的なツボです。耳の後ろの少し下にあります。なお、この部分が凝っていると、自覚症状がなくても体が睡眠を欲している合図となります。自分の体の状態を知る意味でも、定期的にチェックしてみると良いでしょう。

・印堂
まゆとまゆの間にあるツボです。ここを指先で擦るように刺激すると、だんだんとリラックスしてくるはずです。

・百会
頭の頂上にあるツボです。このツボは少し強めに押してください。

・失眠
足の裏のかかとの中央あたりにあるツボです。かかとが硬くなっているとなかなか指で押しても刺激がないかもしれません。

・湧泉
足裏の土踏まずよりも少し上の所にあるツボです。少し強めに押してください。

不眠症を食べ物で予防・改善する

不眠症というのは、その原因となっているものを取り除かないと治らないやっかいな症状です。しかし、生活習慣に気をつけることで不眠症を予防したり、改善したりすることはできます。

気をつけるべき生活習慣に食べ物が挙げられます。たとえば、不眠の原因がストレスであれば、ストレスを抑えてくれるカルシウムを多く含んだ牛乳や小魚は効果的です。また、牛乳にはセロトニンという成分が含まれていて、このセロトニンは脳を眠りへ導く作用があるため、寝る前に牛乳を飲むと眠りやすくなります。他にも、メラトニンという成分は体内時計を調整し寝る時間を脳に知らせてくれるのですが、これはご飯やトウモロコシ、カイワレ大根などに多く含まれています。

また、食べる時間も重要です。寝る直前の食事というのは、胃腸に負担をかけてしまうため安眠を妨げてしまいます。脂っぽいものを食べ過ぎてもやはり胃腸に負担がかかってしまいますので、夕食では気をつけなればいけません。絶対に避けなければいけないのは、コーヒーやお茶などカフェインの含まれたものです。カフェインは脳を覚醒させてしまいます。同じように、実はタバコにも脳を刺激する作用があります。夜のタバコは安眠を妨げてしまうのです。

不眠症の薬

不眠症で処方される睡眠薬というのは、眠れない、という症状を改善させる対症療法のための薬です。けっして、不眠症の原因そのものを改善してくれるわけではありません。そのため、不眠症の薬のことを良く知って、長期間薬に依存しないようにしましょう。

不眠症で処方される主な睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系と呼ばれるものです。睡眠薬には他にもバルビツール酸系、非バルビツール酸系のものもあるのですが、こちらは依存性や耐性が付き易いため、不眠症にはあまり処方されないようです。

睡眠薬はその効果の持続時間によって4つに区分されます。超短時間型(ハルシオン、アモバン、ルネスタなど)、短時間型(デパス、レンドルミン、リスミーなど)、中間型(ユーロジン、ベンザリン、ロヒプノールなど)、長時間型(ソメリンなど)の4つです。これから、不眠症の症状により使い分けられます。寝つきが悪いのであれば短時間のものを、眠りがずっと浅かったり、朝早く起きてしまうのであれば長時間のものを使います。

睡眠薬には、強くはありませんが副作用がありますので、用法、用量は正しく使わなければありません。翌朝に眠気やふらつき、だるさなどが残ってしまうことがありますので、車の運転はできれば避けるようにしましょう。

ストレス性睡眠障害

環境の変化や、日常生活中のイライラや緊張、不安、葛藤などは、ストレスとなって自律神経を興奮させやすくし、ストレス性睡眠障害の原因となります。大抵のストレッサー(ストレスの原因となっている事象)は一過性のもので、新しい環境にも慣れ、ストレスの元となった問題が解決されれば、ストレスはなくなり不眠も収まります。

しかし、ストレスの原因となる経験が激烈だったり、更年期などで患者本人のストレスに対抗する力が弱まっていたり、一過性の不眠に誤った対処法をとったりしていると、慢性の不眠症に移行する可能性もあるので注意が必要です。安易にアルコールに頼って寝ようとすれば、逆に睡眠の質を低下させたり、中途覚醒を起こしたりと逆効果です。寝れないからといって深夜まで起きていたりすると、生活のリズムが乱れて、日常生活に悪影響を及ぼすようになり、更にストレスを抱え込むようになります。

まずは、原因となったストレスは何なのか思い返してみましょう。家庭、仕事、人間関係などいろんな方面から考えてみてください。ストレッサーとして思い当たるとことが、それに対して少しでも負担が軽くなるように、解決策を考えてください。ストレスの対象を根本的に変えることが無理な場合でも、親しい友人や家族に話を聞いてもらうだけでも、随分とストレスが軽くなることも多いです。

現代社会でストレスを完全に避けて生きていくことは不可能です。眠れなくても、起床時間は守り、朝の光を浴びて、可能な限り規則正しい生活を送りましょう。眠いからといって、長時間の昼寝をとると夜に寝付けなくなり、睡眠と覚醒のリズムを崩して、不眠を悪化させます。

自分だけで無理をしないで、不眠症状が辛い場合には、かかりつけの内科、精神科や睡眠障害の専門医に診てもらってください。睡眠導入剤をもらったり、ストレスの原因となる問題を相談したり、することで不眠症状の慢性化を防ぐようにしましょう。

精神整理性不眠

どんな人にでも、時々何かしらの理由で眠れないことがあります。普通ならば、翌日の昼間は眠気を我慢して仕事や家事を行い、夜には、いつも以上にぐっすり寝て、睡眠不足が解消されます。しかし、「昨日は眠れなかった。今日こそはしっかりと寝たい!」と思って、必要以上に眠ることを意識すると、少々緊張感が伴い、寝付きが悪くなったりします。眠かったはずなのに、布団に入っても眠れなかったりすると、更に眠ろうとする意識が強くなって焦ってしまいます。焦ると僅かですが血圧が上がり、筋肉も緊張し、体全体が眠りと逆方向に生理的変化を起こし、ますます眠れなくなってしまいます。こうした日が何日も継続すると、自分の中で眠りに対してマイナス的な意識付けされて、眠くてしょうがないのに目が覚めてしまうという悪循環に陥ってしまうのです。

この種の不眠症を「精神生理的不眠」といいます。眠れないことを気楽に考えられない、神経質で完全主義的な傾向にある人に多い不眠障害です。眠れない状態をいけないこと捉え、排除しようともがき、自分で不眠傾向を助長してしまうケースが多いようです。

こうした精神整理性不眠を抱える人は、20代と50代の女性に多くみられます。20代の場合は、睡眠と覚醒のリズムのずれに、眠れないと翌日の仕事に影響するといったプレシャーが掛け合わさっていることが理由として挙げられます。50代の場合は、子供が大きくなって手が離れて空虚状態な心理背景になること、睡眠時無呼吸症候群であることが理由として挙げられます。

不眠症に効果的な漢方薬

不眠症は、慢性的に眠れない状態が続くことを言いますが、睡眠剤などの薬を使わなくても漢方薬で改善することができます。睡眠剤などの欠点は、長期間使っているとその薬に対して耐性ができてしまい効き目が弱くなってしまうこと、薬を突然やめると反動でまた不眠になってしまう可能性があることが挙げられます。漢方薬は、効果の即効性では負けるかもしれませんが、薬のような副作用はありません。

不眠症に有効な漢方薬の代表的なものは、酸棗仁湯、加味帰脾湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、桂枝加竜骨牡蛎湯などです。基本的な効果としてリラックスさせて良い眠りを誘発してくれますが、どの漢方薬であっても良いということではありません。不眠症の原因によって、有効な漢方薬は変わります。たとえば、疲労感が強すぎて眠れない場合には、酸棗仁湯や加味帰脾湯、ストレスが溜まっている場合には当帰四逆加呉茱萸生姜湯、不安感が強い場合には桂枝加竜骨牡蛎湯が有効です。長期間継続して使っていけば、十分効果を実感できることでしょう。

不眠症の解消方法

日本人の5人に1人が不眠症だと言われています。不眠症には、身体的要因、生理学的要因、心理的要因、精神医学的要因、薬理学的要因の5つが主な原因と考えられています。不眠症を解消するためには、この原因を取り除いてあげるのが一番いいことはもちろんなのですが、なかなかそうはいかないことも多いでしょう。そこで、一般的な不眠症の解消法をご紹介します。

まず、晩酌が習慣になっている方はそれを控えてみてください。お酒を飲むとすぐ眠れる、むしろ飲まないと眠れない、という方もいるかもしれませんが、お酒を飲んでの睡眠は質の良いものとはなりません。眠りが浅くなり何度も目が覚めてしまったり、朝早くに目が覚めてしまったりということがあります。同じように、夜はコーヒーや紅茶も控えた方が良いでしょう。コーヒーや紅茶に含まれているカフェインは脳を刺激して眠気を遠ざけてしまいます。

良い眠りを取るためのポイントとしては、いかにその準備をするのかということです。人間には眠くなりやすい環境やタイミングというのがあります。それを上手く就寝時間に合わせましょう。まず、人間は体温が下げようとするときに副交感神経が働き眠気を誘います。そのため、お風呂でじっくりと体を温めるというのが、その後副交感神経の働きを促してくれ良い眠りにつながっていきます。しかし、体を温めようと熱いお風呂に入ってしまうと逆効果です。熱いお風呂に入ってしまうとかえって体は興奮状態になってしまいます。あくまでじっくりと体の芯まで温めることが大切なのです。

その他にも、就寝時間の2、3時間前から部屋を暗くすることをおすすめします。暗い場所にいると、メラトニンという睡眠を誘うホルモンが分泌されます。その間、何か作業をしたり考えたりというのは避けて、しっかりリラックスするようにしましょう。一度神経が興奮してしまうと、興奮が冷めるまでにはどうしても時間がかかってしまいます。日中でできることとしては、適度な運動がおすすめです。適度な疲労感というのは、眠りを誘ってくれます。

睡眠に関わる神経伝達物質の種類2

睡眠から覚醒を維持するために存在する、様々な神経伝達物質の続きになります。その1つとして挙げられるのが、「アセチルコリン」です。アセチルコリンは、副交感神経や運動神経の末端より放出されて、神経刺激を伝えます。コリンの酢酸エステル化合物になります。また、「オレキシン」は、1998年に発見された神経ペプチドになります。オレキシンAとオレキシンBが存在し、視床下部外側野にある神経細胞が、このオレキシンを産生しているのです。オレキシンは食欲や報酬系などに関わっており、その他としても睡眠や覚醒を制御することで知られています。オレキシンを生成する神経細胞が消滅することにより、ナルコレプシーという睡眠障害が発生することがあります。睡眠中において、こうした神経伝達物質を産生する神経細胞は、基本的に抑制された状態になります。この抑制は、腹背側視索前野に存在しているGABA(ガンマアミノ酪酸)作動精神系が関係していると言われています。アセチルコリン作動性神経の1部では、レム睡眠の生成にも深く関わっているそうです。

睡眠に関わる神経伝達物質の種類1

睡眠から覚醒を維持するために、様々な神経伝達物質が存在します。まずは、「ノルアドレナリン」です。ノルアドレナリンは、シナプス伝達の間にノルアドレナリン作動性ニューロンから放出されている神経伝達物質、そして副腎から血液に放出されているホルモンとして機能しているもので、ストレスホルモンの1つにもなります。注意と衝動性が制御されている生物において、脳の部分に影響しています。米国では、ノルエピネフリンとして周知されています。また、「セロトニン」は、動植物に広く分布している生理活性アミン・インドールアミンの1種になります。人間の場合では、主として生体リズム、神経内分泌、睡眠、体温調節などに関わっています。必須アミノ酸であるトリプトファンによって産生されています。そして、「ヒスタミン」は、食物から直接的に体内に取り込まれるだけでなく、生体内において合成されています。1910年に、麦角抽出物中の血圧降下物質として、ヘンリー・デールとパトリック・プレイフェア・レイドローによって発見されました。

不眠症を解消するために知っておく睡眠3

デルタ波において、健康な成人の覚醒時には、デルタ波の活動の大部分が、計測されないと一般的に言われています。しかしながら、複数の研究結果では、陶酔やせん妄状態の成人に加えて、認知症や統合失調症などと診断された成人の中で、デルタ波が増加していることが示されているのです。また、「レム睡眠(最も深い睡眠状態を指し、覚醒には強い刺激が必要であるにも関わらず、脳波は覚醒時と同様の振幅を示して、開眼時のような速い眼球運動が見られる時期)」は、急速眼球運動が見られる睡眠になります。脳波を見ると、比較的早いシータ波が主体となっていることが分かります。この期間においては、覚醒した時に、「夢(睡眠中にあたかも現実の経験であるかのように感じる一連の観念や心像のことであり、睡眠中に持つ幻覚のこと)」の内容を覚えていることが多くあります。レム睡眠中での脳の活動は、覚醒時に非常に似ています。エネルギー消費率の観点からも、覚醒時とほぼ同じぐらいだと言われています。この時、急速眼球運動だけが生じるのは、目筋以外を制御するため、運動ニューロンの働きが抑制されているからです。人間の場合、6~8時間の睡眠の中で、1時間半~2時間がレム睡眠になります。

不眠症を解消するために知っておく睡眠2

睡眠には各ステージが存在します。ステージIでは、傾眠状態になります。脳波上において、覚醒時に見られたアルファ波が減少することにより、低振幅の電位が認められます。このステージIからIVまでを、総称して「ノンレム睡眠(レム睡眠以外の深い睡眠の時期)」と言います。ステージIIでは、脳波上に睡眠紡錘(ぼうすい)が認められます。ステージIIIでは、低周波のデルタ波が増加します。その割合としては、20%から50%ほどだと言われています。ステージIVにおいては、デルタ波が50%以上になります。デルタ波は、脳波計(EEG)によって計測されます。この時の周波数は、1Hzから4Hzであり、高振幅の脳波になります。関連付けられるものとして、徐波睡眠があります。新生児においての、覚醒時の脳波の分析から見ると、新生児の場合、デルタ波の活動が顕著であることが証明されています。さらに5歳児であっても、覚醒時のデルタ波がまだ現れているのです。徐波睡眠中において、デルタ波の活動は、思春期になると、緩やかに減少します。11歳から14歳の被験者では、25%の減少が認められています。

不眠症を解消するために知っておく睡眠1

人間の睡眠では、「脳波(脳細胞の活動によって発生する電位変化を体外に誘導して増幅・記録したもの)」と「眼球運動」のパターンによって、分類されることが出来ます。成人の場合、そのステージがI~REMという間を、睡眠中に反復します。その周期は、90分程度になります。脳の内部には、入眠やステージI~IV、さらに急速眼球運動を伴う睡眠である「レム睡眠」間の移行を司っている、特別な「ニューロン(神経系を構成する細胞であり、機能としては情報処理と情報伝達に特化している)」群が存在しています。入眠時においては、腹外側視索前野である前脳基部に存在している、入眠ニューロンが活性化しています。このレム睡眠の移行時には、「脳幹(延髄・橋・中脳・間脳を合わせた中枢神経系を構成する器官集合体の1つ)」に位置しているコリン作動性のレム入眠ニューロンが活動するのです。覚醒状態において、脳内の各ニューロンは独立しており、活動もしていますが、ステージI~IVでは、隣接しているニューロンが、低周波(波動や振動の周波数である振動数が低いこと)で同期して、活動するのです。

不眠症から見た睡眠という概念5

睡眠をいかにして確保するかという問題は、一生向き合っていくべきものになるでしょう。睡眠のとりやすさにもまた、個体差が存在しています。そして、入眠時における身体状態、精神状態、外部環境に依存する傾向にあるため、睡眠がとりやすかったりとりにくかったりするなど、同一の個体であっても、状態による差が大きいわけです。だからこそ、睡眠を気持ち良く迎えるため、現代には安眠法に関する情報が、いくつも発明されているのです。例えば入眠ニューロンは、体温が上昇することによって、その活動が亢進します。よって、入眠前における入浴、そして入眠時に寝室を暖かくすることは、大変有効だと実証されています。さらに睡眠には、メラトニンが関わってきます。このメラトニンが、脳にある松果体において生成されるためには、起床中に2500ルクス以上の光を浴びる必要があるのです。メラトニンには、メラニン色素細胞の収縮や生殖腺の発達抑制の作用があり、人体においては普通、夜に分泌量が最も多くなり、睡眠を促進する作用があると考えられています。

不眠症から見た睡眠という概念4

熟睡を促すために効果的な方法の1つとしては、毎日の食事において、炭水化物とたんぱく質であるトリプトファンをしっかり摂取することも必要です。トリプトファンを摂取することは、セロトニンの合成や分泌に繋がり、結果的にメラトニンが生成されるからです。トリプトファンは、アミノ酸の1種であり、側鎖にインドール環を持ち、芳香族アミノ酸に分類されています。また、ショートスリーパーと呼ばれる短眠傾向の人については、稀な例ではありますが、先天的・遺伝的に睡眠時間が短い人間は、実際存在しているそうです。後天的にあえて睡眠時間を縮めることによって、生体のコンディションを維持することは、多くの睡眠専門医の中では不可能だと、既に結論付けられています。ちなみに短眠関連の本を書いている著者のそのほとんどが、睡眠専門医とは全くの無関係なことが多く、本はあくまで机上の空論的要素が多く見受けられるそうです。さらにこれは、最も珍しい例ですが、世の中には全く睡眠をとることない状態で、ほとんど健康体で生活している人が存在しています。

不眠症から見た睡眠という概念3

不眠症を解消するポイントは、睡眠、つまりより良い質である「熟睡」をする必要があるということです。その手順としては、まず体内時計(生物の体内に備わっていると考えられる時間測定機構)である睡眠サイクルを固定することです。これには特に、起床時刻を同じにすることが重要だと言われています。この体内時計をリセットさせるために効果的だとされているのが、毎日起きる時刻に合わせて、日光を浴びることです。また、しっかりと朝食を取ることによって、末梢までの体内時計をリセットすることが出来るので、日光を浴びた後、1時間以内に朝食にすることがお勧めです。さらに、寝る数時間前において、積極的に運動や入浴をすることにより、体温が上がります。体温が上がると、眠りに付く際に、体温が急激に低下するという現象が起こります。この現象を利用することによって、眠りに入りやすくなるわけです。そして、寝る30分~2時間前から、照明を暗くして、「メラトニン(松果体から分泌されるホルモンであり、メラニン色素細胞の収縮や生殖腺の発達抑制の作用を持つ)」の分泌を促しておきましょう。

不眠症から見た睡眠という概念2

人間であっても、子供の場合は特に、睡眠を大人に比べて長く必要とします。睡眠不足は、子供の身体能力や学業成績において、大きな影響を及ぼすことになるのです。なぜなら、脳は睡眠中、昼間に体感したり学習した情報から、余計な情報を省いて、効率よく整理して、さらに長期的な感覚や記憶として処理するからです。現代においては、子供たちの学習量は右肩上がりであるのに対して、学んだことを処理するために必要とする睡眠量が、どんどん下がっていることが、社会的にも問題となっています。夜更かしをした翌日、私たちは長時間に渡って睡眠をとることによって、寝不足を解消することが出来ます。しかし、それとは反対に、前日に長時間睡眠して、翌日に睡眠を取らずに長い間覚醒しているというような、寝貯めは出来ないと考えられています。それに加えて、先に述べたような、まとめ寝に関しても、寝不足は解消しても、長時間睡眠によって睡眠の質が下がるという弊害が生じたり、睡眠バランスや体のリズムを崩したりすることから、決して推奨出来る方法ではないとされています。

不眠症から見た睡眠という概念1

私たち人間にとって、睡眠とは不可欠な要素です。この睡眠が不足した場合、最も影響があるのは、精神活動だと言われています。具体的には、気分、記憶力、集中力の3つになります。つまり、睡眠時間と健康には深い関係があると言えます。統計的に見ても、精神活動における病の代表格ともいうべき「うつ病」は、平均的な睡眠時間が7時間台の人が一番なりにくいと考えられているのです。こと睡眠時間が短い人の場合、血中の食欲を抑える「レプチン(脂肪組織によって作り出されて、エネルギーの取り込みと消費の制御に重要な役割を果たす16kDaのペプチドホルモンであり、食欲と代謝の調節を行う)」が少なく、食欲を増進させる「グレリン(胃から産生されるペプチドホルモンであり、下垂体に働き成長ホルモンのGH分泌を促進して、視床下部に働いて食欲を増進させる働きを持つ)」が多いとも実証されています。その結果、睡眠時間が短くなればなるほど、食欲が亢進しやすくなり、肥満に繋がるというリスクが高くなるわけです。

睡眠と不眠症の関係3

睡眠において、人間を始めとする、「大脳(左右の大脳半球とそれを結ぶ脳梁があって、半球の表面には多数のしわやひだがある脳の主要部分)」が発達した、いくつかの動物においては、この睡眠中に、ある種の幻覚を体験することがあります。これが、夢と言われています。睡眠において、短期的な観点からは、「栄養(生物が必要な物質を外界から摂取して、それを利用して生命活動を営み自らの健康を維持や増進したり、体を構成したりする現象)」の摂取よりも重要なものとされています。ネズミでの実験結果として、完全に睡眠を遮断した場合に、ネズミは約1~2週間で死亡しています。これは、食物を与えなかった場合よりも遥かに短いのです。極端な衰弱と体温調節の不良、そして脳とでは、視床の損傷が生じているわけです。人間の場合であっても、断眠を続けることは、思考能力の低下に繋がり、「妄想(根拠のない有り得ない内容であるにも関わらず、確信を持って事実や論理によって訂正することが出来ない主観的な信念)」や「幻覚(実際に感覚的な刺激や対象がないのに、あるように知覚すること)」が出ることによって、相当の期間を強制的に眠らない状態にすると、死亡に至ると考えられています。

睡眠と不眠症の関係2

人間に必要な睡眠量には、個体差があると言われています。平均的には、7~8時間の場合が多いそうです。アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ市郊外のラホヤに位置する州立、男女共学総合大学である「カリフォルニア大学サンディエゴ校」の、ダニエル・クリプキ博士たちによるスリープメディシンに掲載された論文や、愛知県名古屋市千種区不老町に本部を置く日本の国立大学である「名古屋大学医学部大学院」の玉腰暁子氏による研究においては、7時間以上か8時間未満の場合には、平均余命が最も長くなると明らかにされています。睡眠中においての人を含める動物は、刺激に対した反応が、ほとんどなくなります。この段階では、移動や外界の注視などに関する、様々な活動が低下するのです。閉眼して、意味のある精神活動は停止した状態となると一般的には言われていますが、適切な刺激が生じることによって、簡単に覚醒します。このような理由より、睡眠と意識障害とは、全く異質になると思われています。

睡眠と不眠症の関係1

不眠症という問題を紐解く上で、私たちはまず自身の睡眠について理解することが必要です。「睡眠(すいみん)」とは、眠ることであり、周期的に繰り返して意識を喪失する生理的な状態のことを指します。単純に眠り、と表現することもあります。睡眠は、動物などの身体の動きが止まって、外的刺激に対する反応が著しく低下して、同時に意識も失われていますが、簡単に目覚める状態のことを指します。睡眠には、目的があります。それは心身の休息、記憶の再構成など、高次脳機能にも深く関わっている解明されています。脳下垂体の中でも前部にあたり、多くのホルモンの分泌を行っている内分泌器官「下垂体前葉」においては、睡眠中に2時間~3時間の間隔で、成長ホルモンが分泌されています。その放出間隔は、睡眠によって変化することはありませんが、放出量は多くなります。よって、子供の成長や創傷の治癒、肌の新陳代謝などは、睡眠時に主に促進されるわけです。その他としては、免疫力の向上、ストレスの除去などがあります。しかし、未だに完全には解明されていないのが現状です。

不眠症用語「入眠潜時」とは?2

不眠症用語の1つに、「入眠潜時」があります。この入眠潜時が、30分を上回る場合、寝付きが悪いと判断されることが多く認められています。入眠潜時が、10分を下回る場合には、寝付きが良いとされる傾向にあります。入眠潜時と主観的な寝付きの良し悪しには、非常に相関性が高いと考えられています。しかし、神経質な人の場合、入眠潜時が短いにも関わらず、寝付きが悪いと感じていることもがるため、必ずしもそれが一致することはありません。また、日中においての場所や状況を選ばずに起きる、強い眠気の発作を主な症状とする脳疾患「ナルコレプシー」では、ICSD―2による診断基準上において、入眠潜時の平均が、8分未満となっています。実際の所は、5分を下回る場合が多く見られ、2~3分という例も存在しています。持続性か反復性の日中における過度の眠気の発作を主症状とする睡眠障害の1種「特発性過眠症」では、ICSD―2による診断基準上において、入眠潜時の平均が8分未満であり、平均値は6・2分、プラスマイナス3分というデータとなっています。睡眠障害を患っていない一般の集団であっても、平均入眠潜時が8分を下回る時は、30%以上あると報告されています。

不眠症用語「入眠潜時」とは?1

「入眠潜時(にゅうみんせんじ)」という言葉があります。入眠潜時とは、覚醒状態から「眠り(周期的に繰り返す、意識を喪失する生理的な状態)」に入るまでに必要となる時間のことを指します。眠気の強さや、寝付きの良し悪しを示すための、客観的な指標となっています。この入眠潜時には、明確な定義付けがなされています。まずは覚醒状態から睡眠状態に移る時、そして覚醒状態、さらにステージI、ステージII、ステージIII、ステージIVと、段々とした過程を経ていき、眠りが深くなっていくのです。ステージIの所要時間は、覚醒状態からステージIIに入るまでに要する時間を指し、これは入眠潜時とされています。夜間睡眠の脳波などを終夜に渡って測定出来る「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)」においては、寝付きの良し悪しを計る指標として使われています。終夜睡眠ポリグラフ検査の翌日、その日中に、複数回に渡って繰り返して行われるのが「睡眠潜時反復検査(MSLT)」です。睡眠潜時反復検査では、日中の眠気の強さを計る指標として用いられています。

睡眠薬を使用する際の注意②

辛い症状が長い間続いていると、治療を始めたその日から何らかの効果を得たいと思いがちです。しかし、不眠の治療は、風邪など治療とは異なり、長期戦を覚悟で取り組むことが必要です。例えば、眠れなくて辛い思いをしてきた場合は、一日でも軽く済ませることができたら、一歩前進と考えます。

睡眠薬を使っていて、徐々に効果が上がってくると、早く睡眠薬を止めたいと思うこともあるでしょう。しかし、薬を急に止めるとリバウンドで、薬を飲む前よりも強い不眠になることがあります。長期に渡ってたくさん飲んでいた人が、急に薬を飲むのを止めると、不安やあせりに襲われたり、ふるえや発汗などの症状がでることもあります。

そろそろ睡眠薬を止めたいと思ったら、睡眠薬がなくても大丈夫なように、不眠になりにくい生活スタイルを確立することが重要になってきます。生活面で自信ができ、不眠が気にならなくなったら、医師と相談して、少しずつ薬を減らしていきましょう。

作用時間が短い薬は、急に量を減らすと、リバウンドしたり、不安に襲われたりします。少しずつ減らしていくことで、副作用が出ないようになります。作用時間が長い薬は、一日くらい休んでも、薬の作用が急激に減ることはなく、休むことの副作用がほとんどありません。少しずつ減量して、一定量に達したら、薬を休む日を設けるようにしましょう。この休薬日を徐々に増やして、最終的に飲まないで済むようにしましょう。

周期性四肢運動障害

周期性四肢運動障害は、眠っている間に手やすねのあたりがピクピクと繰り返し動き、そのため眠りが浅くなって、目覚めが悪くなったり、睡眠不足から日中に眠気に襲われる、といった症状がでます。

病状は脚に起こることが多いですが、痙攣は瞬間的に起こることが多く、周囲の人が見て、かろうじて気がつく程度のものから、ふとんをけってしまう位強いものもあります。病状は夜間睡眠の前半から中盤にかけて起こることが多く、明け方には軽くなったり、なくなることもあります。

周期性四肢運動障害は、加齢に伴って起こりやすくなります。日中の起きている時に、手やすねのあたりが痙攣したりする自覚症状があって、日中に眠くてしかたないという場合には、周期性四肢運動障害の可能性もあるので、睡眠専門医に受診してもらいましょう。家族などに睡眠中の様子を観察してもらうと診察の際の参考材料となります。

過労やストレス、カフェインの摂り過ぎは、病状を悪化させるので注意してください。忙しい時ほど、早めに休息をとるようにしましょう。コーヒー、紅茶、栄養ドリンクなどの摂り過ぎにも気をつけてください。頭痛薬を飲むならば、カフェインを含まないものを選ぶようにしましょう。

睡眠ポリグラフ検査と不眠症の関係5

「睡眠開始時レム睡眠期の有無」からも、睡眠障害の関係性が認められます。ナルコレプシーの場合、睡眠開始時に、レム睡眠期が高頻度に認められます。また、ICSDの診断基準にも入っています。これは入眠時の金縛りや、入眠時幻覚の原因だとも言われています。「夢見の有無」の項目では、ノンレム睡眠期の夢の記憶が不明瞭だとされています。夢自体もまた、活動的でないものが多いのです。それとは逆に、レム睡眠期の夢の場合、その記憶は明確であり、夢自体も活動的・鮮明となっています。夢を見る日と見ない日があると感じることはないでしょうか。この違いは、起床時におけるノンレム睡眠期かレム睡眠期かが、大きな分岐点になります。ナルコレプシーの場合、睡眠開始時において、レム睡眠期が高頻度で認められます。よって、鮮明な夢に加えて、入眠時に幻覚を見ることがあるのです。被験者には、夢の有無を確認します。そうすることで、上記のような状況と、脳波を照らし合わせて、診断することが出来るようになっています。「睡眠中断を引き起こす症状の有無」の段階では、睡眠時無呼吸症候群の場合、睡眠時での呼吸停止に伴う睡眠中断が見られます。むずむず脚症候群の場合は、入眠時や睡眠時において、足を動かす動作による睡眠中断が見られます。周期性四肢運動障害の場合は、睡眠時における手足のけいれん動作による睡眠中断が見られます。

睡眠ポリグラフ検査と不眠症の関係4

睡眠ポリグラフ検査と不眠症の関係を示す項目として、次に挙げられるのが、「入眠潜時の長短」になります。入眠潜時の長短の段階では、日中の眠気の強さが示されます。そして、過眠症状の有無やその強さを客観的に測定することが出来るようになっています。また、終夜における入眠潜時の長短も、その1つに含まれます。この段階では、寝付きの良し悪しが示されます。不眠症状を訴える人に対して、不眠の状況を客観的から測定することが出来るようになっています。そして、「睡眠の深さ」です。この段階では、日中での過眠症状の原因が、夜間においての不眠症状によって、引き起こされているのかどうかが分かります。終夜を通しての脳波測定を行うことで、深い睡眠が充分に確保出来ているか、また、睡眠中断によって、睡眠が浅くなっていないかなどを確認することが出来るようになっています。「睡眠の質」も重要になってきます。心身に病気や障害のない健常者の場合、およそ90分を周期とした睡眠サイクルが存在しています。終夜を通しての脳波測定を行うことで、このサイクルが適切に行われているかどうか、確認することが出来ます。ナルコレプシーにおいては、一定周期にはならないレム睡眠が出現します。

睡眠ポリグラフ検査と不眠症の関係3

睡眠ポリグラフ検査と不眠症の関係を示す項目として、次に挙げられるのが「過呼吸時・過呼吸後における脳波変化」です。過呼吸時・過呼吸後における脳波変化は、閉眼状態で、2~3秒ごとに1回の頻度で、深呼吸を3分間継続して行い、過呼吸状態の3分間と、過呼吸後にあたる2分間程度の脳波の変化を測定するものです。過呼吸中は、脳波は徐波化して、振幅が増大傾向となります。よって、この徐波の有無に注目して、測定が行われます。心身に病気や障害のない健常者の場合、徐波化に伴った顕著な変化は、ほとんど発生しないと言われています。前述したてんかんの1部においては、過呼吸によって、失神発作や異常波が誘発されることがあります。また、「音による脳波変化」もその1つです。音による脳波変化は、閉眼状態において、拍手などの音に対した脳波の変化を測定します。そして、「単発での睡眠における各ステージの脳波状況」になります。この段階では、入眠潜時の長短・睡眠開始時におけるレム睡眠期の出現の有無・異常波の出現・睡眠中断の原因となる身体異常の有無などが測定されます。

睡眠ポリグラフ検査と不眠症の関係2

睡眠ポリグラフ検査と不眠症の関係を示す項目として、次に挙げられるのが、「光源点滅刺激時の脳波変化」になります。光源点滅刺激時の脳波変化は、閉眼状態において、顔面から20~30センチ程度の位置で、周期3~30Hz程度から光源を点滅させることにより、その時の脳波変化が測定されます。心身に病気や障害のない健常者の場合、この周期的な点滅刺激に誘導されて、点滅周期と同じか、または調和関係にあるサイクルの波が、優位に出現するとされています。「てんかん」の1部では、光源点滅刺激によって、異常波を誘発することがあります。ちなみに、てんかんとは癲癇と表記され、脳細胞のネットワーク内で生じる、異常な神経活動になります。このてんかん放電のため、てんかん発作をきたす疾患や、その症状全体を指します。WHOによる定義では、てんかんは種々の病因によってもたらされる、慢性の脳疾患になります。大脳ニューロンの過剰な放電によって、由来した反復性の発作が特徴的であり、その変異に富んだ臨床や、検査所見の表出が伴うと言われています。

睡眠ポリグラフ検査と不眠症の関係1

睡眠ポリグラフ検査における検査内容と、睡眠障害の代表格とも言える不眠症には、それぞれの項目において関係性を示しています。まずは、「安静覚醒閉眼時における基礎律動(規則的にある動きが繰り返されること)」です。心身に病気や障害のない健常者の場合、後頭部優位の「アルファ波(ヒトや動物の脳が発生する電気的信号である脳波の中でも、8~13Hz成分のこと)」を主体として、前頭部に低振幅での「ベータ波(脳活動の周波数帯を表す言葉であり、毎秒12サイクルあたり12Hz以上のもの)」が1部見られます。次に、「開眼・閉眼時における脳波変化」です。健常者の場合、開眼時には、アルファ波の出現が抑えられます。日中での、場所や状況を選ばずに起きるとされる、強い眠気の発作を主な症状とする脳疾患であるナルコレプシーでは、開眼時には、びまん(一面に広がり満ちること)性のアルファ波活動が見られることも少なくないそうです。ちなみにアルファ波という名前は、人間の脳波を初めて記録したとされるハンス・ベルガーが命名したことにより、彼にちなんでベルガー波、ベルガーリズムとも呼ばれています。

不眠症対策となる睡眠ポリグラフ検査5

睡眠ポリグラフ検査の種類における種類として、最後に挙げられるのが「反復睡眠潜時検査(MSLT)」です。反復睡眠潜時検査では普通、終夜睡眠ポリグラフ検査の翌日である日中に行われます。時間としては2時間程度になり、この間隔で、複数回繰り返して検査がされるのです。入眠潜時(にゅうみんせんじ、覚醒状態から眠りに入るまでの所要時間のことであり、眠気の強さや寝付きの良し悪しを示す客観的指標)の長短や、睡眠開始時のレム睡眠(急速眼球運動を伴う睡眠)期の出現の有無、夢見の有無を測定します。ちなみに、夢を見たかどうかは、あくまで被験者の申告にあります。日本においては、2008年の4月から、「ナルコレプシー(日中において場所や状況を選ばずに起きる、強い眠気の発作を主な症状とする脳疾患)」と「特発性過眠症(持続性か反復性のある、日中の過度の眠気の発作を主な症状とする睡眠障害の1種)」における眠気水準の検査を目的としたMSLTに対して、保険が適応されるようになりました。

不眠症対策となる睡眠ポリグラフ検査4

睡眠ポリグラフ検査の種類として次に挙げられるのが、「終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査」です。終夜睡眠ポリグラフ検査を行う場合、1泊2日を要します。これにより、夜間の睡眠を測定するのです。入眠潜時において、睡眠の深さと質、さらには睡眠中断を引き起こす症状である、「睡眠時無呼吸症状(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)」、「むずむず脚症候群」、手脚の瞬間的けいれんを起こす「不随意運動」などの有無がないかどうか、ここで測定されます。睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時において、呼吸停止か低呼吸になる病気の症状を指します。むずむず脚症候群は、身体末端の不快感や痛みによって、特徴付けられる慢性的な病態になります。別称としては、レストレスレッグス症候群や、下肢静止不能症候群(かしせいしふのうしょうこうぐん)があります。不随意運動は、意思とは無関係に生じる不合理な動作や運動のことを指します。身体バランスの調整や運動においての円滑化に重要な機能を持つ大脳基底核を中心とした、錐体外路が阻害されることによって、異常な筋収縮が発生し、不随意運動が引き起こされるのです。

不眠症対策となる睡眠ポリグラフ検査3

不眠症対策に使われる睡眠ポリグラフ検査は、いくつかの種類が存在します。まずは、「脳波(EEG)検査」です。脳波は、脳細胞の活動によって発生する、電位変化を体外に誘導して、増幅・記録したものになります。脳波検査は、日中に行われます。これは、安静(安らかで落ち着いていること)覚醒(目を覚ますこと)閉眼(目を閉じること)時の基礎律動、開眼(よく見えるようにすること)・閉眼時における脳波変化、光源(光を出すもと)点滅刺激時の際の脳波変化、過呼吸(過剰な呼吸を行うことで、体内の炭酸ガスの必要量が減ることにより、アルカローシスの状態をきたす)時や過呼吸後での脳波変化、音による脳波変化、単発での睡眠における各ステージでの脳波状況などを測定するためです。開閉眼時の脳波検査などにおいては、安静覚醒閉眼時とでは異なる状況を作り出すことによって、その前後の脳波変化を読み取り、異常を見出す方法が採用されています。以上の検査を総称して、「賦活(ふかつ、活力を与えることを指し、物質の機能や作用を活発化すること)検査」と呼ばれています。

不眠症対策となる睡眠ポリグラフ検査2

睡眠ポリグラフ検査においては、各医療機関において、検査するべき機器や部位、そして項目は変わってきます。具体的には、「脳波(脳細胞の活動によって発生する電位変化を体外に誘導して、増幅・記録したもの)」、「呼吸(生物が生命維持に必要なエネルギーを得るために、酸素を取り入れて養分を分解して、その時に生じた二酸化炭素を排出する現象)」、「四肢(脊椎動物の2対の足)の運動」、「あご(人など動物の口の上下にあって、下の方が動くことにより、食物をかみ砕いたり声を出したりするのに役立つ器官)の運動」、「眼球(脊椎動物の視覚をつかさどる1対の球状の器官)運動」、「心電図(心臓の拍動に伴う心筋の活動電流を記録したもの)」、「酸素飽和度(物体表面の色のあざやかさの度合)」、「胸壁(胸部の外壁)の運動」、「腹壁(腹部の外壁)の運動」、「体位(体格や運動能力・健康状態などを総合して捉えた身体の強さ)」、「体動」、「血圧(血液が動脈血管内を流れている時に示される圧力)」になります。

不眠症対策となる睡眠ポリグラフ検査1

不眠症から脱するために役立つものの1つに、「睡眠ポリグラフ検査」があります。睡眠ポリグラフ検査とは、入眠や睡眠に対して、何らかの異常のある状態を指す睡眠障害の診断に用いられている検査になります。日本語では、睡眠ポリグラフなどと略称されることが多いです。これは、英語でいうポリソムノグラフィからきています。ポリソムノグラフィは典型的に、睡眠時における脳波(ヒトや動物の脳から生じる電気活動)・呼吸・脚の運動・顎(あご)の運動・レム睡眠(急速眼球運動を伴う睡眠)とノンレム睡眠の眼球運動・心電図(心臓の電気的な活動の様子をグラフの形に記録すること)・酸素飽和度・胸壁の運動・腹壁の運動などを記録する装置になります。個々に検査記録する場合は、ポリソムノグラムと言われています。ソムは睡眠を意味しています。ちなみにポリグラフの方は、脳波などの生理現象を計測したり、記録したりする装置のことです。呼吸・脈拍・血圧など複数に渡る生理現象を、電気的か物理的なシグナルとして、同時に計測・記録出来ます。

不眠症における光療法5

季節性情動障害である「冬季うつ病」において、光療法は特に有効だと考えられています。冬季うつ病は、脳・松果体・腸のクロマフィン細胞でトリプトファンから合成され、分泌される神経伝達物質の候補である「セロトニン」が欠乏することによって、受容体の感受性が亢進することが原因であると考えられている、セロトニン仮説が存在します。セロトニンは、血小板に含まれるものとしては、血管を収縮する働きも有しています。高照度の光を長時間浴びることは、これが改善されることによるものだとしています。しかし、軽い躁状態の場合には、躁転する可能性が多分に含まれているので、光治療を避けることも少なくありません。光療法はまた、非季節性情動障害である「非季節性のうつ病」においても、治療に有効であることが実証されています。光療法がうつ病に効果が期待出来るかということは、古来より検討されてきたことです。有効や無効どちらの報告もされており、有効であることの決定的な証拠がなかなか見つからなかったのですが、最新の研究成果によって、その有効性はついに実証されるに至ったのです。

不眠症における光療法4

慢性的な睡眠のタイミングに関する概日リズム睡眠障害の1つである「睡眠相前進症候群(すいみんそうぜんしんしょうこうぐん)」は、外部環境に対して、睡眠相が進んだまま遅らせることの出来ない状態と定義されています。睡眠相前進症候群は、DSPSとも言われてており、患者はとても遅い時間に眠りにつく傾向があります。そして結果的に、朝起きることが困難な状況に陥ってしますのです。DSPSの患者は、何時にベッドに入っても、早朝まで眠ることが出来ません。しかし、毎日ほぼ同じ時間に眠ることが可能だとも証明されています。睡眠相前進症候群は一般的に、幼少期から思春期の間に発症するとされています。そして、思春期か成人期の始めになくなると言われています。しかし、この状態が酷くなると、普通に治療は出来ても、治癒はしないそうです。光療法においては、就寝前の時間帯に、高照度の光を浴びることによって、睡眠相を遅らせる効果が得られるとされています。さらには午前中に、サングラスを掛けるなどの方法を行うことによって、意図的に光を浴びる量を減らす治療を併用することもあります。

不眠症における光療法3

慢性的な入眠時間の前進、つまり早眠、または覚醒時間の前進、つまり深夜覚醒や再入眠困難といった概日リズム睡眠障害の病態の1つである「睡眠相後退症候群(すいみんそうこうたいしょうこうぐん)」は、外部環境に対して睡眠相が遅れたまま、進めることが出来ない状態だと定義されています。光療法においては、就寝前の時間帯に、高照度の光を浴びることによって、睡眠相を遅らせる効果が期待されると言われています。さらには、午前中にサングラスを掛けるなどの方法によって、意図的に光を浴びる量を減らす治療を併用することもあります。また、非24時間睡眠覚醒症候群の場合には、人間が本来持っているべき25時間周期の睡眠周期に関して、24時間周期となっている外部環境に合わせることが出来ない状態だとされています。つまり、差となる1時間の遅れを取り戻せないわけです。光療法においては、起床直後に高照度の光を浴びることによって、外部時間に対した睡眠相の遅れや、睡眠周期による生体リズムの遅れをリセットする効果が期待出来ると考えられています。

不眠症における光療法2

近代において積極的に行われるようになった光療法ですが、実は長い歴史が存在します。その始まりは、精神科医であるノーマン・E・ローゼンタールを含んだ複数人のグループが、季節によって症状が出る時期と、出ない時期があるうつ病患者の研究を行った成果として、1982年に高照度光照射療法として、正式に確立されました。睡眠障害は、非器質性睡眠障害であり、この中でも、概日リズムの障害に基づくと考えられる睡眠障害の1群である「概日リズム睡眠障害」においては、全般的に有効だと考えられています。人間は生物学的に、明るい光を浴びると、体内時計がリセットされる仕組みが備わっています。それに伴い、動物・植物・微生物において見られる天然の化合物であり、動物ではホルモンの1つで、脳の松果腺から分泌される「メラトニン」の分泌が抑制されることによって、一定時間後(大体15時間後)に、再び分泌されるようになっています。メラトニンは、眠気を司っています。この分泌タイミングを、光を使ってコントロールすることにより、外界環境と睡眠相とのずれを補正することを目的としているのが、光療法になります。

不眠症における光療法1

不眠症に比較的有効な治療方法として、「光療法」が挙げられます。光療法は、入眠・睡眠に何らかの異常のある状態を指す1部の「睡眠障害」や、気分障害の1種であり、抑うつ気分や、不安や焦燥(しょうそう)、精神活動の低下・食欲低下・不眠症などを特徴とする精神疾患である「うつ病」に有効とされている治療法の1種になります。さらに、あらゆる生物機能で見られる時間的周期性である「生体リズム」を整える効果も認められると考えられており、健康法の1種としても用いられることが多くあります。高照度の光を浴びる治療法のことは、「高照度光照射療法(こうしょうどひかりしょうしゃりょうほう)」と呼称されることもありますが、基本的に光を遮ることを治療法に盛り込む場合もこれに含まれるために、光療法はそのどちらも指すとされています。ちなみに生体リズムの狭義的な意味には、外部環境の周期に近い変動現象も含まれています。生体リズムは、体内時計と明暗や気温など外界の同調因子によって、調整されるものと考えられています。

睡眠障害(不眠症)のための治療法・治療薬

睡眠障害に分類される不眠症では、不眠状態や睡眠が必要な状態に用いられる薬物であり、睡眠時の緊張や不安を取り除いて寝付きを良くするなどの作用が含まれている「睡眠導入剤」による改善が、まずは考えられます。また、その他の治療方法としては、伝統中国医学の1種であり、日本で独自に発展した漢方医学の理論に基づいて処方されている医薬品を指す「漢方薬」、「運動療法」、「食事療法」などが、治療に積極的に用いられているのが現状です。具体的な治療薬の例としては、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬が主流となっています。ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、それまで使用されていたバルビツール酸系の薬物よりも、比較的に副作用の心配が少ないと考えられており、大量服用などをしても生命の危険が少ないものとなります。非薬物療法においては、まだ認知度が低いのですが、認知行動療法による睡眠の改善が主として挙げられます。さらに、科学的見地より効果が期待されている「光療法」なども取り入れられるようになりました。

疾病及び関連保健問題の国際統計分類の詳細

当初、「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)」は1990年に、第1回の国際死因分類として、国際統計協会により制定されました。それから、10年毎に見直しをするように決まりました。第7版になると、死因だけではなく、疾病の分類が加えられることになりました。主として医療機関において、医療記録の管理に使用されるようになったわけです。現在の最新版は、ICD―10です。これは、1990年における第43回世界保健総会によって採択されました。第10版になります。分類はアルファベットと数字によって符号されるものとしていて、最初のアルファベットは、全21章から構成されている大分類になり、続いている数字が、中分類を表しています。ちなみに、Uは除かれています。ICD―10は、2007年版として改定が済んでいます。精神医学の領域においては、アメリカ合衆国精神医学会が正式に定めている、「精神障害の診断と統計の手引き」の第4版と並んで、代表的な診断基準の1つとして使用されています。また、新生物に関しては、組織型の分類になる国際疾病分類、腫瘍学ICD―Oが併用されています。

睡眠障害に含まれる不眠症3

睡眠障害の中には、現実逃避型と言われる「起床障害」というものも存在します。また、睡眠障害における分類方法としては、ICSDという睡眠障害国際分類が定められています。疾病及び関連保健問題の国際統計分類においては、死因や疾病の国際的な統計基準として、「WHO(世界保健機関)」によって、正式に公表されたものになります。略称はICDで、死因や疾病の統計などに関する情報を国際的に比較したり、医療機関における診療記録の管理をしたりすることなどに活用されています。ICDでは、睡眠だけに限らない分類が含まれており、日常の臨床場面では、こうした分類を用いるほうが使いやすいと考える専門家も存在します。ICDはそもそも、第1回国際死因分類として、1990年に国際統計協会から制定されて、それ以降10年毎に見直しがなされています。第7版からは、死因だけでなく疾病の分類も加えられて、医療機関における医療記録の管理に使用されるようになったのです。現在の最新版は、1990年の第43回世界保健総会で採択された、第10版になります。これは、ICD―10として周知されています。

睡眠障害に含まれる不眠症2

睡眠時随伴症の具体例として、金縛り(かなしばり)が主として就寝中か、意識がはっきりしていながらも体を動かすことが出来ない症状を指す「睡眠麻痺」、「周期性四肢運動」、、睡眠した状態で歩き出したり、食物を食べたりする病気である「睡眠関連摂食障害」などが挙げられます。3つめは、「内科・精神科的睡眠障害」です。これは、精神病や不安障害になり、気分障害の1種であり、抑うつ気分や不安・焦燥(しょうそう)、精神活動の低下・食欲低下・不眠症などを特徴とする精神疾患である「うつ病」などに伴う不眠や過眠も含まれています。4つめは、その他の枠組みとして、未だに分類が正確になされていない、短い睡眠時間で健康を保っていられる人間である「短時間睡眠者(ショートスリーパー)」や、睡眠学会の定義による、平均よりも多くの睡眠を取る傾向にある人間を指す「長時間睡眠者(ロングスリーパー)」などになります。人間の1日の平均睡眠時間は、7時間が適切とされています。この根拠としては、平均睡眠時間が7時間の場合に、平均余命が最も長くなると言われているからです。

睡眠障害に含まれる不眠症1

不眠症は、睡眠障害に含まれます。睡眠障害とは、字が示す通り、入眠や睡眠において、何らかの異常が生じた状態を指します。1990年に発表されている「睡眠障害国際分類(ICSD)」では、睡眠障害を大きな4つの分類にしています。1つめは、「睡眠異常」です。これは、睡眠自体が疾患であることになります。個人が睡眠困難を訴えている状況と定義される「不眠症」、日中において場所や状況を選ばずに起きる、強い眠気の発作を主な症状とする脳疾患である「ナルコレプシー」、睡眠時において呼吸停止や低呼吸になる病気である「睡眠時無呼吸症候群」、慢性的な睡眠のタイミングに関する障害の1つ「睡眠相後退症候群」などが該当します。2つめは、「睡眠時随伴症」です。これは、睡眠中に見られる異常な行動を指します。具体的には、慢性的な睡眠のタイミングに関する障害である「夜驚症(やきょうしょう)」、概ね5~6歳を過ぎても継続的に睡眠中に無意識に排尿してしまう行為が認められる状況を指す「夜尿症(やにょうしょう)」になります。

不眠症とうつの関係

うつ病は不眠症の原因となります。不眠症を訴える人の多くは眠れないという自覚を持っているものの、実際にはよく眠れています。しかし、うつ病が原因となっている不眠症の場合は、実際に眠れていないことがほとんどです。医師が実際に観察した例では短期的には眠っている間ですらも脳が睡眠状態になれず、すぐに目が覚めてしまいます。さらに、眠気がないのではなく眠気があるのにもかかわらず眠れないという辛い状態になってしまいます。そうした状況が、焦りを生んでさらに眠れなくなるという悪循環を生み出してしまいます。

こうした不眠症の治療には、薬の力が必要です。睡眠剤や精神安定剤を使って睡眠を促すことはできますが、あくまで原因となっているうつ病を治さない限りは根本的な解決にはなりません。逆に、うつ病を治すことができれば、睡眠剤などは必要なく眠れることでしょう。うつ病を治すには十分な休養や睡眠が大切なのは間違いありませんが、眠らなければいけないという気持ちはうつも不眠症も悪化させてしまいます。眠れなかったら、その分時間を多く使えると前向きにとらえてみてはいかがでしょうか。

不眠症とは

不眠症とは、寝つきが悪い、すぐに目が覚める、熟睡できないなどの症状が慢性化し、日常生活に支障をきたしてしまう状態をいいます。最近では日本人の5人に1人が不眠症で悩んでいると言われていて、中年以降その割合が高くなっています。不眠症は、その症状によって次の4つに区分されます。

・入眠障害
  寝つきが悪くてなかなか眠れないというもの。一度眠りに入れば朝まで眠れ、不眠症では最も多いようです。この不眠症が続くと、眠らなくてはという意識が強くなってより眠れなくなってしまうこともあります。

・中途覚醒
  寝ているときに何度も目が覚めてしまうもの。何度も目が覚めているので十分に睡眠をとった気にならないようです。

・早期覚醒
  朝早く目が覚めてしまい、それから寝直すことができないというもの。お年寄りに多いようです。

・熟眠障害
  睡眠時間は十分に取れているが、眠りが浅く熟眠感が得られないというもの。

不眠症の原因はさまざまありますが、次の5つが主なものだと考えられています。

・体の不調
  咳や喘息、熱やかゆみなどの体の不快感が原因で起こる不眠です。

・環境変化
  環境の変化、暑さや寒さなどが原因で起こる不眠です。

・ストレス
  ストレスや生活上の不安などが原因で起こる不眠です。

・心の病気
  うつ病などの精神疾患が原因で起こる不眠です。

・薬やアルコール
  薬の副作用やアルコール、カフェインの摂取が原因で起こる不眠です。

むずむず脚症候群

むずむず脚症候群は、寝床について眠ろうとすると、ふくらはぎや足の裏など、膝から下の部分がむずむずするような、ほてるような感じがして眠れない、その為、眠ってからも目が覚めたり、日中眠気が強くなったりします。

足の不快感は、足の皮膚の表面というより、深部に蟻がはうような感じだったり、チクチクと痛い、ジンジンとしびれる、かゆい、といった症状があらわれます。

この症状は、寝床に入って安静状態になると始まります。不快感から逃れるために、足をこすり合わせたりしますが、動きを止めるとまた症状があらわれます。このため、なかなか寝付けず、寝付けても途中で目が覚めて、その後、寝付けなくなったりして、結果として日中に強い眠気を生じやすくなります。

むずむず脚症候群は、日本では実態がまだ知られていません。睡眠専門医でないと、寝つきをよくするために、睡眠導入剤や抗うつ薬を処方されたり、問題なしと診断されたりするので注意が必要です。睡眠専門医であれば、問診だけでむずむず脚症候群かどうか、おおよその検討はつきます。

むずむず脚症候群は、何かの原因により起こる二次性のものと、特別な原因がなくて起こる突発性のものがあります。

二次性の原因としては、鉄欠乏性貧血、フェチリン不足、妊娠中である、腎不全で人工透析をしている、手術で胃を切除した、ヘルニアなどの脊髄の病気、などが挙げられます。

市販の睡眠薬について②

最近では、薬局やドラッグストアなどで、不眠に対する効能をうたった薬が販売されています。その中でも、睡眠改善薬といわれるものには、主に抗ヒスタミン薬が配合されています。

抗ヒスタミンという成分は、抗アレルギー薬や風邪薬などにも使用され、皮膚のかゆみ、くしゃみ、鼻水などを抑制する効果がありますが、副作用として眠くなることがあります。睡眠改善薬は、この眠くなる作用を利用したものなのです。寝つきが悪かったり、眠りが浅いときは、一時的に症状を緩和する効果があります。

しかし、よく効く人と効きにくい人がいるようです。効かないからといって、適量より多めに服用してはいけません。副作用が出ることも考えなければなりません。なかなか効かない場合は、専門医に相談するのが不眠解消への早道となります。

また、ほかの薬を服用している場合は、飲み合わせにも注意してください。妊娠中あるいは妊娠の可能性がある人、授乳中の人は、医師と相談したうえで睡眠薬の服用をしてください。

特発性過眠症

夜の睡眠は充分なのに、日中に眠たくて仕方がない。歩いていたり、体を動かしている間は睡魔を我慢できるが、体をじっとしていると居眠りをしてしまう、という症状であれば特発性過眠症の疑いがあります。

ナムコレプシーと違って、発作的に居眠りが出たり、激しい感情に伴って脱力するようなことはありません。眠気をこらえていて、いつもすっきりしない感じがします。仮眠をしても後味がよくなく、夜の睡眠は充分なのに、朝起きるのが至難の業です。目覚まし時計が鳴っても気づかなかったり、無理やり起こされると、今どこにいるのかわからないなど、といった感覚に襲われることもあります。気力でなんとか起きても、頭痛、めまい、立ちくらみなどが起き、朝食をとることもままなりません。

女性の場合、特発性過眠症を考える前に、眠けが月経と関係して起こっているかどうかチェックしてください。月経前から月経開始ごろに限って眠くなる場合は、生理的な現象と考えられます。

眠くて体調も芳しくなく辛いことですが、日中はできるだけ活動的に規則正しく過ごしてください。また、通勤や仕事の合間を見計らって、仮眠をとることもすすめられます。

いろいろな工夫をしてみても、日中の眠けが強く、日常生活に支障をきたす場合は、睡眠の専門医の診察を受けるのがよいでしょう。

睡眠薬の副作用

睡眠薬は、いつでも医師の指示に従って服用することが基本です。例えば、よく眠れないからと自己判断で量を増やしたり、逆に効きすぎる気がして量を減らしたりするのは止めましょう。量を変えたい場合には、必ず医師と相談してから決めてください。また、薬の副作用についても把握しておき、心配な症状が出た場合には、早めに医師に相談してください。

 

【睡眠薬の副作用】

①持越し効果

薬の催眠作用が長く続き過ぎると起こります。起きてから頭がぼんやりしたり、眠け、だるさ、ふらつき、脱力感、頭痛などが起こります。高齢になるほど、薬の分解作用が低下しているため起こりやすいです。医師と相談して、薬の量を調整したり、短い作用の薬に変更するといいでしょう。

②記憶障害

服用後、寝付くまでの出来事、睡眠中に起こされた時の出来事、目が覚めてからの出来事など、薬が効いている最中の記憶の一部が抜けることがあります。薬を多量に飲んだり、酒を飲むと起こりやすいです。医師と相談して、薬の量を調整してください。また、服用前後にはお酒は飲まないようにしてください。

③筋弛緩作用

薬の作用が強く出て体に力が入らなくなることがあります。高齢者ほど強く出やすいです。医師と相談して、筋弛緩作用が弱い薬に変更するようにしましょう。

⑤早く目が覚めたり、不安感が強い

薬の効果が早く切れたことで、この症状が起こります。医師と相談して、薬を変更するといいでしょう。

睡眠薬を使用する際の注意

睡眠薬を使用する際には、いくつかの注意点があります。花粉症やアトピー皮膚炎などで用いる抗ヒスタミン薬、H2ブロッカーなどの抗潰瘍薬、高血圧などで使うカルシウム拮抗剤などと併用すると、睡眠薬の副作用が出ることがあります。逆に胃薬の制酸薬は、消化管での睡眠薬の成分の吸収を抑えてしまうため、併用すると睡眠薬の効果が弱くなります。

また、アルコールは睡眠薬の効き目を強めたり、記憶障害などを引き起こす可能性があるので、薬を服用中はお酒を飲むのは止めましょう。グレープフルーツとグレープジュースも、睡眠薬の作用を強めることがあります。これも服用中には飲むのを避けてください。

服用するタイミングも重要となってきます。体が寝る準備になってないときに飲んでも眠れません。それどころか、寝付くまでにふらつくなどの副作用がでてしまいます。薬は寝る時間が近づいたら服用し、その後は動き回らずに20~30分以内に寝床につくという形が安心だと思われます。薬を飲んだらすぐ寝るつもりで、食事、入浴。トイレ、歯磨きなどを済ませてください。

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